FAQ(よくある質問)
よくある質問
Q.夫の共感性が欠如したカサンドラ離婚とは?
離婚に関する問題で、カサンドラ症候群があります。
『 カサンドラ症候群』という本もあり、離婚紛争でよくある夫婦の状態を示していると思い、紹介します。
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カサンドラ症候群とは何かというと、夫婦関係が悪くなってしまう原因として、
夫の共感性に問題があり、
妻がうつ状態とかストレス性障害とか、イライラ状態になってしまう状態とのことです。
夫婦ともが真面目なタイプで起きやすい。
夫は対外的には仕事をしっかりしていて好評であることが多い。
「カサンドラ」とはギリシャ神話で出てくる、自分の話を信用してもらえない呪いをかけられた神。
その人の名前からとっているのは、妻が夫への不満を主張しても、対外的にはしっかりしているし真面目タイプなので、「あんなにいい人なのに」と分かってもらえないからだそうです。
離婚問題でこういう夫婦はよくいます。
夫の共感性に問題
この「夫の共感性に問題」というのは何段階かのレベルがあると思います。
少し共感性に欠けているレベルから全くないレベルまで。
本の中で紹介されているのは、カサンドラ症候群を発症する典型例として、
夫が、アスペルガー症候群を含む自閉症スペクトラムの場合をあげています。
この場合、特に共感性のある反応は乏しいということで、妻が苦しみやすいそうです。
誤解してほしくないのは、アスペルガー症候群だから必ずカサンドラ症候群状態になるかというと、そうではないことです。
カサンドラ症候群になるタイプとして、典型例として紹介されているという話です。
また、これも共感力レベルの問題だったりします。
アスペルガー症候群などと診断されていなくても、共感性に問題がある場合には、カランドラ症候群になりやすいということを頭に入れておいた方がいいでしょう。
アスペルガータイプに注意?
というわけで、女性からすれば、アスペルガータイプの男性を選ぶ際には、注意や覚悟が必要となります。
本の中では、アスペルガータイプの特徴が紹介されていますので、参考にするとよいでしょう。
項目を引用します。
-
男性が自分に興味のある話を一方的にする
職人とかエンジニア的な人が多いのではないかとも言われます。
ただ、その分野にはすごく詳しく、専門的なので仕事では成功していることも多いのです。 記憶力が良くて得意領域はめっぽう強い
過敏でこだわりが強い
-
聞き取りが弱く相手の話が頭に入らない
聞く力が弱ければ、相手の話が入ってこないので、そもそも共感できないことになるでしょう。
自分のことで頭がいっぱいなのですね。
話は、メールなどのように形に残さないと伝わりにくいそうです。 -
同じことを繰り返すのを好む
専門性とかそこから身につきそうですね。
-
想定外の事態にはパニックになりやすい
同じことを好むということは、パターン化してそこから外れることに抵抗がある。
想定外の事態に柔軟に対応しにくいわけです。 -
ルールや正確さにこだわる
白黒思考になりやすい、そうです。
きっちり線引きしたいという性格です。
いずれも、真面目で仕事ができそいうという特徴にも繋がりそうですね。
ただ、この場合、共感性に問題があるかも、ということは頭に入れておいた方が良いでしょう。
うまくいく夫婦関係
このようなアスペルガータイプの男性だからといって、結婚生活がうまくいかないわけではありません。
歴史上の人物でも、このような性格の人は多く、うまくいっている夫婦もいます。
本の中では、そのような特徴として、
妻が夫の価値観に同意し、同じタイプであり、同じライフスタイルをできる場合
妻が夫の価値観に同意し、家事などを一方的に引き受ける場合
の2つが紹介されています。
同じようなタイプであったり、うちの夫はそういうものだと諦めて家事負担など役割分担を完全にする場合には、夫婦関係もうまくいくという話ですね。
どちらも、夫の共感性のなさ自体を変えるのではなく、妻側で対応するという話です。
共感と妻のヒステリー
女性は共感してもらえることで、オキシトシンなどのホルモンバランスがとれるそうです。
夫からの共感がないのであれば、他のところで、これを補うことで夫婦関係が維持できる可能性も高まりそうです。
これは、アスペルガー症候群のような病名がつくレベルの話ですが、そこまでいかなくても、共感性が乏しいことはあります。
この状態を放置してしまうと妻が鬱やらヒステリー型になったりするリスクは高まるわけです。
夫側で、ちょっとまずいかも、と感じるような場合には、『妻のトリセツ』とか読んで実践することで、カサンドラ状態を避けられるかもしれませんね。
共感性は脳の問題?
なお、このアスペルガー症候群について、脳に働きかけることで改善するという治療が研究されています。
『人の気持ちが聴こえたら』という本が、この体験談を書いた本です。
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TMSという脳に電気を流して、一部の反応を抑えたりする手法です。
うつ病など一部の病気では治療方法として認められていて、アメリカでは1000もの診療所でこの治療が行われているそうです。
ただ、アスペルガー症候群への治療としてはまだ認められておらず、著者は実験段階で参加したものです。
著者は、共感力がまったくなかったところ、TMSにより、共感力がアップ。
タイトルのとおり、人の気持ちが聴こえ、わかるようになります。
営業でもお客さんの心配事がわかるようになるし、音楽や小説でも感動して泣いたりします。
しかし、これですべてうまく行くかというと、そうではなかったのです。
妻が鬱っぽい状態だったところ、そのマイナス感情にも共感しまくってしまい、取り込んでしまうようになります。
それまでは、妻がふさぎ込んでいても、適当に流せていたのに、共感力が上がりすぎたために自分もマイナスな気持ちになってしまう。
それがまた妻に伝わるという悪循環に。
結局、この夫婦は離婚に。
TMSが普及して、世の中の夫が共感力アップになると、同じような事態が多発する可能性もあるのではないでしょうか。
うまくいいとこ取りができると、離婚問題も減るような気がします。
カサンドラ状態の離婚問題でお困りの方は、直接のやりとりでストレスにさらされるよりは、代理人をつけるのも有効な方法でしょう。
ご希望の方は、ご相談ください。